■真空計とは

 一般的に周辺の大気の圧力よりも低い圧力を測るための圧力計を真空計といいます。

 真空計には測定対象の容器内の圧力を計測する「全圧真空計」と、含まれる気体の種類や組成を対象とする「分圧真空計」がありますが、ここでは一般的に真空計と呼称される「全圧真空計」を対象とします。

 真空計測の技術では、単一の測定方法で全圧力範囲をカバーすることはできないため、さまざまな種類のセンサーを使用する必要があります。
 圧力が面積にかかる力によって測定される場合、圧力測定は気体の種類に依存しませんが、特に100Pa以下では力が小さくなりすぎるため限界があるため、他の方法を使用する必要があります。
 例えば、封入されている気体の熱伝導率を利用したり、電離現象を利用するため気体分子をイオン化して電極間に流れるイオン電流を測定することができます。
 また、これら複数の方式を組み合わせて、測定できる圧力(真空度)範囲を広げた製品もあります。

■真空計の方式(Pfeiffer Vacuum社の真空計)

・気体の力による測定方式(隔膜測定方式)
 キャパシタンス真空計 / ピエゾ真空計
・気体の熱伝導率を利用した測定方式
 ピラニ真空計
・気体の電離現象を利用した測定方式
 コールドカソード(冷陰極電離)真空計 / ホットカソード(熱陰極電離)真空計

キャパシタンス真空計

ピエゾ真空計

ピラニ真空計

コールドカソード真空計

ホットカソード真空計

■各種真空計の測定原理、特徴について

Webinar-第7回

 各種真空計の内部構造や測定原理の解説動画がございます。
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 真空基礎講座では、真空計を始めとする各種真空機器(真空ポンプ各種、真空計、質量分析計等)の内部構造や動作原理、特徴など、真空技術の基礎について動画を用いて解説しています。オンデマンド(録画)配信ですので、いつでも好きな時間に視聴することができます。                                                                    

■ファイファーバキューム社真空計の特長

・豊富なバリエーションから用途にあわせて最適な機種を選択可能です。機種選択の基準は、以下のような基本条件によって異なります。
 検出圧力範囲
 ガス組成(不活性または腐食性等)
 必要な精度と再現性
 放射線などの周囲条件

・Pfeiffer Vacuum社の誇るワールドワイドサービスにより、世界で60か所を超える拠点でのサービスに対応。

■製品ラインナップ

アクティブラインシリーズ

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アクティブライン

 ActiveLine シリーズは、各種の測定原理で動作し、従来のアナログコネクタを備えた豊富なラインナップの真空計で、超高真空から加圧まで広い真空レンジををカバーしています。
 専用コントローラーに接続、もしくは測定子から出力されるアナログ電圧を読み取ることで圧力表示が可能です。

※グラフに表示された測定範囲は、記載された形式の真空計シリーズ全体での最大・最小値です。

Range ActiveLine

デジラインシリーズ

All_DIgilines
デジライン

 DigiLine シリーズは、信頼性が高く、取り付けが簡単な全圧測定を必要とする産業および研究用途向けに設計されており、ピエゾ、ピラニ、キャパシタンス、熱陰極、および冷陰極センサーを含む測定原理を用いることにより、広い真空範囲をカバーしています。
 すべての真空計には RS-485 インターフェイスが搭載され、最大 16 個の測定子を1台のコントローラに接続できます。 M12 コネクタによる接続は、これらの真空計を過酷な環境での使用を可能にします。 また、現行 HiPaceシリーズ ターボポンプのアクセサリを使用して、共通の通信ネットワークを構築することが出来ます。
 オプションとして、Profibus DP、DeviceNet、Profinet、EtherCATインターフェイスや 2つのスイッチポイント機能を持ったアナログ出力、測定子上のLCD で圧力表示が可能な機種も選択できます。

Range DigiLine

モジュールラインシリーズ

All_Modulelines
モジュールライン

 ModulLineシリーズは、測定範囲大気圧~8・10-2PaのTPR型ピラニ真空計が3種類、測定範囲5・10-1~1・10-9PaのIKR型冷陰極真空計が3種類、測定範囲1~2・10-10Pa IMR型ホット真空計の2種類 があります。
 これらの真空計測定子には電子機器が含まれていないため、高放射線環境下での使用に適しています。
 TPG500型コントローラーは、個別設定可能なUSB、RS-485、およびイーサネット インターフェイスを備え、最大 4 つの TPR 型および IKR 型の真空計測定子用の 2 つの測定ボードを取り付けることができます。
 IMG 400 コントローラーは、IMR 真空計を接続するために使用され、追加のリレー接点と Profibus を備えたインターフェイス ボードを介して拡張することもできます。

※グラフに表示された測定範囲は、記載された形式の真空計シリーズ全体での最大・最小値です。

Range ModuleLine

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