■ターボ分子ポンプとは

 高速回転するローター(動翼)と固定翼(ステーター)が交互に並ぶ構造をしており、気体分子がローターに当たると次段のステーターへ向かって飛んでいきます。これを繰り返すことで排気を行う気体移送式の真空ポンプです。
高真空(< 1 x 10-1Pa) が必要とされるアプリケーションで、 ロータリーポンプなどのバックポンプと組合わせて使用され、高真空側にオイルを使用していないため、クリーンな真空が得られます。
 世界で最初のターボ分子ポンプの開発は、1958年にファイファーバキュームのエンジニア、ウィリー‧ベッカー博士 が発明し、これがすべてのターボ分子ポンプの原型となりました。

■ターボ分子ポンプの動作原理について

ターボ分子ポンプの排気理論

 ターボ分子ポンプの内部構造や動作原理の解説動画がございます。
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 真空基礎講座では、ターボ分子ポンプを始めとする各種真空機器(各種真空ポンプ、真空計、質量分析計等)の内部構造や動作原理、特徴など、真空技術の基礎について動画を用いて解説しています。オンデマンド(録画)配信ですので、いつでも好きな時間に視聴することができます。                                                                    

■ファイファーバキューム社ターボ分子ポンプの特徴

  • トップクラスの基本性能
    圧縮比、到達真空度、ガス流量など
  • 2種類の高信頼性軸受け方式
    高真空側で永久磁石、の排気側でセラミックベアリングで構成されたハイブリッド軸受け
  • 設置環境に合わせて仕様選択可能
    • ドライブ回路搭載 (※電源搭載モデルあり)
      省設置スペース、省ケーブル、省コスト
    • ドライブ回路切離しタイプ
      設置環境、設置スペースの自在性
  • アクセサリー類自動認識 (プラグ & プレイ)
        面倒な設定作業が不要
  • ワールドワイドサービス
        世界で60か所を超える拠点でのサービスに対応

HiPace 型TMP ハイブリッドベアリング方式

■ハイブリッドベアリング方式について

HiPace350

 ハイブリッド・ベアリング・サスペンションは、40年以上前にファイファーバキュームによって発明され、永久磁石式ベアリングとセラミックボールベアリングで構成されています。
 ファイファーバキュームは、この設計で100万台以上のポンプを製造し、最高の信頼を獲得しました。
 磁気軸受側は、超高真空(10-10hPa以下)を達成するために、炭化水素を含まないラジアルローターの安定化に必要です。
 対向するセラミックベアリングはローターをラジアル方向とアキシャル方向の両方で強力に安定させ、大気開放や外部振動などの強い衝撃に耐えることができます。
 専用オイルリザーバーは、常時ろ過により信頼性を確保すると同時に、ローターの熱をに効率的に逃がすことができます。

■製品ラインナップ

■ハイブリッドベアリング製品一覧
TMP Hybrid specification
■HiPace®シリーズ
HiPace 80 with TC 110, DN 63 ISO-K
HiPace® 80

■HiPace® 10
■HiPace® 30
■HiPace® 60P
■HiPace® 80
■HiPace® 300
■HiPace® 350
■HiPace® 450
■HiPace® 700
■HiPace® 800 など

アプリケーション

・分析
・表⾯観察
・研究

特長

・トップレベルの基本性能(排気速度、軽ガス圧縮比)
・堅牢なハイブリッドベアリング構造を採用
・任意方向(360度方向)への設置が可能

■HiPace® Neoシリーズ(次世代型)
HiPace 80 Neo, DN 63 ISO-K
HiPace® 80 Neo

■HiPace® 80 Neo

アプリケーション

・分析
・表⾯観察
・研究

特長

‧レーザーバランシングを搭載することで約20%振動減(従来機比)
‧新オイルTL022を採用。耐熱性の向上、アウトガスの低減を実現
‧標準メンテナンスインターバール5年(従来機は4年)
‧USBコネクションにより真空計や各種アクセサリーを接続可能

■HiPace® Hシリーズ(高圧縮比モデル)
HiPace 300H DN100
HiPace® 300H

■HiPace® 300H
■HiPace® 700H

アプリケーション

・分析
・表⾯観察
・研究

特長

‧ 業界最高クラスのH2圧縮比(1×107 ※HiPace300Hの場合)
‧ UHVアプリケーションに特化
‧任意方向(360度方向)への設置が可能
‧電子ユニット分離モデルも選択可能

■HiPace® Pシリーズ(プロセス装置向けモデル)
HiPace 300P DN100CF-F
HiPace® 300P

■HiPace® 300P
■HiPace® 700P
■HiPace® 800P

アプリケーション

・コーティング
・半導体プロセス
・電子ビーム溶接

特長

・ポンプローターにKepla®コーティングを採用
・任意方向(360度方向)への設置が可能

■HiPace® Plusシリーズ(低振動モデル)
HiPace700Plus DN100CF-F
HiPace® 700Plus

■HiPace® 300Plus
■HiPace® 700Plus

アプリケーション

・分析
・表⾯観察
・研究

特長

・低振動
・低漏洩磁場
・SEMやTEMなどの分析装置に理想的

■HiPace® Cシリーズ(耐腐食モデル)
HiPace1200C
HiPace® 1200C

■HiPace® 1200C
■HiPace® 1500C
■HiPace® 1800C
■HiPace® 2300C

アプリケーション

・コーティング
・半導体プロセス
・電子ビーム溶接 

特長

・ポンプローターにKepla®コーティングを採用
・軽ガス、重ガスともに高い排気速度
・運転データの監視による高信頼性を実現

■HiPace® ITシリーズ(イオン注入装置向けモデル)
HiPace2800I
HiPace® 2800IT
(ヒーター搭載モデル)

■HiPace® 1200IT
■HiPace® 1500IT
■HiPace® 1800IT
■HiPace® 2300IT
■HiPace® 2800IT

アプリケーション

・イオン注入
 

特長

・軽ガス排気に特化
・ニッケルコートローターにより高耐性を実現
・温度管理システムにより結露や堆積物を低減
 (※ヒーター搭載モデル)

■HiPace® シリーズ(電子ユニット分離モデル)
HiPace300 for TCP350
HiPace® 300
(電子ユニット分離モデル)

■HiPace® 80
■HiPace® 300/300H
■HiPace® 700/700H
■HiPace® 800
■HiPace® 1200
■HiPace® 1500
■HiPace® 1800
■HiPace® 2300

アプリケーション

・放射線環境
・高磁場環境

特長

・ポンプ本体から電子ユニットを切離すことで、放射線環境や省スペース環境に最適

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